「自宅で介護サービスを受けさせたいけれど、訪問介護と重度訪問介護、さらに居宅介護……名前が似ていて何が違うのかわからない!」
インターネットで介護・福祉の情報を調べていくと、まずこの「名前の似たサービスの違い」に戸惑う方がたくさんいらっしゃいます。結論から言うと、これらは「法律(制度)」、「対象になる人」、「使える時間」が大きく異なります。
今回は、それぞれの違いを分かりやすいQ&A形式で詳しく解説します!
【一覧で比較】3つのサービスの違い
| 比較の観点 | 訪問介護 | 居宅介護 | 重度訪問介護 |
|---|---|---|---|
| 根拠となる法律 | 介護保険法 | 障害者総合支援法 | 障害者総合支援法 |
| 主な対象者 | 要介護認定を受けた高齢者 | 障害のある方(障害支援区分1以上) | 重度の障害のある方(障害支援区分4以上+要件) |
| 利用できる時間 | 短時間(1回30分~1時間等) | 短時間の支援が中心 | 長時間・連続利用や見守りを含む |
| 費用(自己負担) | 原則1~3割負担 | 原則1割負担(月額上限あり) | 原則1割負担(月額上限あり) |
重度訪問介護・訪問介護に関するよくあるQ&A
Q1. 「訪問介護」と「重度訪問介護」の一番の違いは何ですか?
A
適用される「制度(法律)」と「主な対象者」、そして「使える時間」が違います。
- 訪問介護は「介護保険」のサービスです。主に65歳以上の要介護認定を受けた高齢者の方を対象とし、1回あたり数十分~1時間程度の短時間で、着替えや入浴、掃除などの特定の用件をサポートします。
- 重度訪問介護は「障害福祉制度」のサービスです。原則として18歳以上で重度の障がい(身体・知的・精神)をお持ちの方を対象としています。単なる家事や身体介助だけでなく、「長時間の見守り」や「外出の同行」までを数時間~24時間体制など、まとまった長い時間で包括的にサポートできるのが特徴です。
Q2. 「居宅介護」というのも聞きましたが、重度訪問介護とはどう違うのですか?
A
どちらも同じ「障害福祉」のサービスですが、「障害の重さ」と「サポートの単位」が異なります。
- 居宅介護は、障害支援区分1以上の方が対象です。訪問介護と同じように、例えば「お風呂の介助で1時間」「調理で45分」といったように、特定の目的のために短時間で利用するのが基本です。
- 重度訪問介護は、障害支援区分4以上の比較的重い障がいをお持ちの方が対象です。時間に細かく区切られることなく、食事・入浴・家事・外出、さらには「特に何もしていない時の見守り(発作や転倒への備え)」まで、一連の生活を連続して長時間支えます。
Q3. 重度訪問介護を利用できる「具体的な条件」を教えてください。
A
原則として18歳以上、障害支援区分が「区分4以上」で、かつ以下のいずれかの要件を満たす方が対象です。
- 二肢以上に麻痺等の障害があり、「歩行」、「移乗」、「排尿」、「排便」のすべての項目において支援が必要(支援不要以外)と認定されている方
- 障害支援区分の調査項目のうち、「行動関連評価(12項目)」の合計点数が10点以上の方
身体に重い不自由がある方(ALSなどの難病、脳性麻痺、脊髄損傷など)はもちろん、重度の知的障がいや精神障がいがあり、行動上著しい困難があって常に周囲の見守りが必要な方も対象となります。
※お住まいの自治体の判断や、入院中などの利用状況によって、さらに詳細な基準が適用される場合があります。
Q4. 障害福祉サービス(重度訪問介護・居宅介護)は、利用時間が長いと費用が高くなりませんか?
A
障がい福祉サービスには「月額の負担上限」が定められているため、費用が青天井になることはありません。
自己負担は原則としてサービス費用の1割ですが、世帯の所得(収入)に応じて月々の負担上限額(0円、9,300円、37,200円など)があらかじめ決まっています。上限に達した後は、1ヶ月の間に何時間サービスを利用してもそれ以上の自己負担は発生しない仕組みになっているため、長時間の介護が必要な方も安心して利用できます。
Q5. 結局、我が家の場合はどれを申請すればいいですか?
A
「年齢」と「障がいの程度・必要な支援時間」でおおよその見当がつきます。
- 主に65歳以上の高齢者の方で、介護が必要な場合 ⇒ 介護保険の「訪問介護」が基本となります。
- 障がいのある方(年齢問わず)で、短時間の部分的なサポートを希望する場合 ⇒ 障害福祉の「居宅介護」
- 18歳以上で重度の障がいのある方(年齢問わず)で、区分4以上かつ長時間の継続的な見守りや介護が必要な場合 ⇒ 障害福祉の「重度訪問介護」
※65歳以上の方であっても、介護保険の訪問介護だけでは時間が足りない場合、市区町村の判断により重度訪問介護を上乗せ(併用)して使えるケースもあります。
まとめ:一人ひとりに最適なサービスを見つけるために
同じ「自宅に来てもらうヘルパーサービス」であっても、制度によって内容や使い勝手は大きく変わります。特に重度訪問介護は、「ご本人が自宅で自分らしく、自由に暮らす」ことを長時間の見守りで支える非常に手厚いサービスです。
制度の仕組みが複雑で「我が家はどれに当てはまるの?」「どうやって申請すればいい?」と迷われた際は、まずはお気軽に介護事業所みっれまでご相談ください。 ご利用者様とご家族様の今の生活、そしてこれからのご希望をしっかりとお伺いし、最適な福祉サービスの活用法を一緒に考えてまいります。